振り返ると、

そこには、女の人がったっていた。


「…どちら様?」


オレの言葉に、ため息をついた。


「本当だったのね」


「何がですか?」


「あなたが記憶喪失になったってこと」


「・・・あなたは、誰ですか?」


「私は、春美の担任、田中です」


・・・・春美の先生なら、

あの手話が、わかるかもしれない。


そう思った。



「あの・・少し、

時間ありますか?」



「えぇ、少しなら」

そう言って微笑んだ田中先生。


オレは、近くの公園のベンチに、

田中先生と、座った。