「なーんだ、こんなもんだったのか…。まぁ、あたしが本気でパンチしたら、あんたの首吹っ飛んでたよ。ラッキーだったね」

そう言った瞬間、なんと水城が目を覚ました。

「お前…………………ほ、本気だして…ないのか!」

「当たり前でしょ?弱いものいじめはバチが当たるからね~」

私は水城の前で仁王立ちをし、鼻で笑ってやった。

「くそ……なんでだ!“あのお方”にも認められたのに…!!」

あのお方?誰のことだろう??

「ねぇ、あのお方って誰?」

そうきいた瞬間、水城がピキッ!と固まって、口をパクパクしている。

…………………………怪しい…。

「あんたって、この勝負の敗者でしょ?だったら、勝者の言うこときくのがルールじゃない??」

「…………………」

今度は口をむぐむぐして、したを向いてしまう。

が、こんなところで諦める私じゃありませーん!

「さぁ、白状しなさい!!」








10秒程すると、水城の口がゆっくり動き出した。