「母さんっ!!、今日のファッション大丈夫かな!?」
そういい早足でドタドタと階段を降りながらリビングにいる母さんに叫べば「可愛いわよ、可愛い」と見てもないくせに言われた。
いつもなら「ちゃんと見ろ」なんてキレるけど今日は機嫌がいいから「ありがとう」だなんてニコニコしながらいえちゃう。
リビングのテーブルに置いてあるトーストにかぶりつけばピンポーンとチャイムの鳴る音が聞こえた。
「奈緒!、愁也くんが来たわよ」
「わかってる!!」
「いってらっしゃい」
「行ってきまーす」
そういい私は靴を履いて勢い良く玄関のドアから飛び出た。