《もっしもぉ〜しっ!》

今にも崩れてしまいそうな私。
なのにかなりのハイテェーションで電話に出た。
だからなのかも知れない…。

《電話出るのおせぇからっ!!今なにしてる?》

《特になにもしてないよ。リョウコぉねぇこそ何してんの?》

《暇っ?》

《かなり。暇すぎてマムシ公園に来てるし!》

《はぁ?美咲バカじゃねぇの?今からそこ行くらまってろよ。》


マムシ公園に一人でいるって事がやっぱりうけたみたいだ。確かに私でもウケる。

電話を切って10分くらい経った。

ブゥォ〜ン!!

リョウコおねぇの単車の音だ。
向こうからゆっくりと歩いて来ている。
間違いない。リョウコおねぇだ。


「何してるわけ?ってかスウェット?家でなんかあった?」

「別に何もないよ!なんとなくだよ。な、ん、と、な、くっ!」

「家の事タカに少し聞いてたから心配してやったのによっ!
暇してんならついてこねぇ?」

「行く!」


行き先もわからないままリョウコおねぇの後ろに乗った。
どうせ暇だし。
どうせ独りだし。
どうせ…。