−2002年−。



「お前、高校行く気あるのか?このままじゃ何処にも入れんぞ!。」

「マジ高校とか行く気ないし。」

「お前、この前言ってた東京の音楽の高校ってのはどうなったんだ?」

「うるせーし!。別に中原には関係なくねっ?!マジうざい。」

「先生は、お前のためを想っていってるんだぞ。高校だけは行っておけ!人生の1番の思い出になるはずだから。」

「はい。はい。マジおせっかい!分校かどっか適当に行くし。本当うざい!。」



ガラガラッ…バン!



私はそう言い残して面談室をあとにした。


今日は進路について担任と1対1での進路相談の日だった。
私は家庭の事で精神的にやばく、ひどく荒れていた。っというよりひどく病んでいた。
他の生徒は平均10分くらい話しているみたいだけど私は1分もかかっていない。

この先の事なんて何で話さなくちゃいけないの?
そんな未来を予想したってどうにもならない。残るのは虚しさだけ。

私には行きたい高校がある。やりたい事だって人並みにある。なりたい物だってある。今では心の底に鍵をかけてしまい込んでいるけれど夢だってちゃんとある。

だけど、そんな事を話してどうするの?
『あきらめろ!』その言葉を言われる事くらいわかってる。
だから未来なんて描かない。今はもうこれ以上傷つきたくないから…。