「ぁれ?川崎さんじゃね?」

前から走ってくる女の子がいる。
確か1組の子だ。顔は見たことある。本当にそれくらいだ。


「どぉーも!」

「川崎さん最近学校来てないでしょっ?もうずっと話したかったのにぃ!」

「何?ってか名前なんていうの?1組だよね?」

「亜美だよ。ごめんねいきなり!川崎さんって下の名前なに?」

「美咲だけど…。
ってゆうか話しって何?どうしたの?!」

「じゃぁ美咲って呼ぶねっ。
高校のコトなんだけど美咲も分校行くって噂を聞いてさ。私も分校に行くんだよねっ!『仲良くしようね』ってどうしても言いたくて。」


亜美は楽しそうに笑いながら馴れ馴れしく話してくる。だけど私には全く理解できない…。噂ってなんだよっ!分校とかの前に高校行く気ゼロなんだけど。とか思いながらも、苦笑いをして『こちらこそ仲良くしてね』って返答してしまった。


「ねぇ、美咲って今ヒマ人だったりする?」

「うん。だったりするっ!」

いきなりの亜美の問いに迷う事なく正直に答えた。
今はなんだか一人でいたくなかった。一人でいると確実に悪いことしか浮かばないような気がしていたから。


「今から私の家で仲良し記念日ということでパーティーしよっ!」


そう言うなり、コンビニに入ってビールとか酎ハイとかを大量買いし亜美の家へ向かった。