｢ただいま…。｣


携帯で時間をチェックした。
今の時刻12時を回っていた。
心配さえもしてくれないんだ…。と、ものすごく感じさせられた。
いつもの事なのに、今の私には傷口に塩をふりかけられたんじゃないかってくらいしみている…。

部屋に戻り布団の中に潜りこんだ。
涙が止まらない。
痛い。冷たい。寒い。苦しい。
次から次へと涙が出てくる。声を押し殺して泣き続けた。


ピピピっ！ピピピっ！

携帯のアラームが鳴っている。泣きながら眠りについたみたいだ。
学校だ。でも行きたくない…。それよりもっと家に居たくない…。

ぼぉっとしたままそっと電話を耳にあてた。

《もしもし…。》

《なにっ！》

電話の相手はリョウコおねぇだ。寝起きで明らかキレている。

《昨日の場所に連れて行って…。》

私の異変に気付いたのか

《待ってろ！今からすぐに行くからっ！》

《わかった…。ありがとう…。》