私たちの始まりは、寒い冬の日。
その日はやけに騒がしくて
街がキラキラする日。
「 お先に失礼しまーす 」
「 おう、お疲れ様ー 」
会社を出て、冷たい風に
身震いしながらも早く帰ろう、と
いつも通りの道を歩いていた。
夜の外は暗く、寒い。
9時を過ぎているにも関わらず
やけに騒がしい気がして
携帯のスケジュール帳を見た。
・・・・クリスマスっていうやつかな。
あぁ、あのカップル、すごく幸せそうだな。
そんなことを思いながら、人の多い道を
はずれて、私は少し遠回りして帰ることにした。
「 ・・・・・・? 」
一本道を入っただけなのに、
どうしてこうも違うんだろう。