1番好きなの、かぁ・・・
やっぱり選ぶのは好きだな、と
頬を緩ませていると
”いいのある?”とあきが聞いてきた。
「 悩んじゃうよ~ 」
『 ははっ、ゆっくり選んで 』
「 ほんとにいいの?
遠慮とかいらないよ? 」
『 いいよ。繭の好きなものが欲しい 』
なんて、さり気なく
嬉しいことを言ってくれた。
話しながら決めていて
頭に浮かんだのは
クリスマスの日に2人で
たくさんのキャンドルに
囲まれて楽しく話す風景。
「 ・・・セットをたくさん
買っちゃおうかな? 」
『 たくさん? 』
「 混ざっちゃうだろうけど
一気に楽しみたいなぁ、って 」
全部に火を灯して、
全部の香りを楽しんで、
暗いけど明るい部屋で
2人で楽しく過ごしたい。