「 あき、欲しいもの決まった? 」




1週間後。
お店に向かいながら
あきにそう問いかけた。




『 ・・・うん 』


「 え、ほんと?なに? 」


『 繭の1番好きなキャンドル 』


「 え、それでいいの? 」




ネクタイ、とか万年筆とか、
使えるものはたくさんあるし
それこそ男物の香水でも、とか
昨日まで頭を抱えていた私は
驚きを隠せなかった。




・・・・キャンドル、って。




「 誕生日プレゼントも
  キャンドルだよ? 」


『 ん?うん? 』


「 え、・・・いいの? 」


『 うん、繭の1番好きなの選んで? 』




お店について、真っ先に
キャンドルの商品棚に向かう。