『 ───────また泣いてる 』




9月1日、午前5時46分。




「 ・・・・あきぃ・・・ッ 」


『 大丈夫だよ、大丈夫。
  ゆっくり深呼吸しよう? 』




それは夏に入ってからすぐのことだった。
最初は夏バテだと思って
頭を冷やして寝たり、
とにかく体調管理をしっかりしていた。




「 はっ・・・・っぅ・・・ 」


『 ほら、繭?
  ゆっくり吸って 』




息苦しさに目を覚ますと、
いつも呼吸の仕方を忘れていた。




体調管理だとか夏バテだとか、
気付けばもう夏も終わりで、
ストレスだってきっとそんなに
ないはずなのに、どうしても
治らなかった。