『話してもキリがない』



そう言ってあたしは電話をしたよね。


柄にもなく緊張したな。
あなたに『嫌い』だと『別れたい』とつげることに。



電話をかけて何も喋らなくて。

『何か話したら』
『別れたくない』
『それは出来ない』
『何で別れなきゃいけないの』
『あたしのケジメだから』
『ケジメなんて無くて良いよ』
『ケジメは無いとダメ』
『…………先輩達に何か言われたからって別れなくても良いじゃん』


あなたはあたしの心を読んでいたかのように苦しそうに言った。

どうしていつもいつも助けてくれるの??

あたしの心がすぐに泣いてしまうじゃん。

でも、いつもは素直に自分の心を出すはずなのに。



今日は出来ない。
もうこれからあなたに素直になることは出来ない。

心が痛いなぁ。
今にも泣きそうでしょうがないなぁ。


こんなに悲しいなら辛いなら言ってしまえば良いのに………。