高らかと
勝利宣言をする無無。

しかし次の言葉に
彼は耳を疑う。

「じゃあ、水じゃなきゃ
いいの?」

「「「「「「へ?」」」」」」
敵チーム全員、
そしてセイトが
すっとんきょうな声を出す。

にこにこしながら
トードは体を湖に向ける。

「えぃッ!!」


【スラウト】


大量の水が宙に浮き
次第に原型を留めていく。

そう、固まったのだ。

「こ、こ、こ、氷だとぅ!?」

恐らくさっき述べた
全員がそう思ったに
ちがいない。

「いっくよ〜」

渾身の力で無無に
氷塊をぶつける。

「うわーーーーッ!!」

カノン、ボルカノンを
放つが、大きすぎる固体に
なすすべもなく潰される。

砂煙が消えた後には
血の出た足を水で濡らす
トードが立っていた。