次の瞬間
翆龍の体が徐々に
変化していく。
鮫のような形から
翼が生え、足が生え、
どんどん『龍』といった
形になっていく。

湖の底を足で蹴り
高速移動する翆龍。
水中を自由に動き回る鯰に
一瞬で追いつき
罵声を浴びせる。


「身の程を知れ
駄キャラの分際で!!」


鯰の喉に翆龍の
鋭利な牙が突き刺さった。


グガッ、ゴワッ


情けない声を上げ
鯰はそのまま絶命した。


「あ、ありがと・・・」


涙でぐちゃぐちゃになった
顔を拭きながら
翆龍に礼を言った。


ブンッ!!


「え・・・あれぇ!?」


その時私は空中にいた。