「道・・・間違えたかもね」


失敗を悔やみながら
私は湖を渡る。
みんな無事だろうか??
カエンなんて
まだ寝てそうだし・・・。

こんな風に飛ばされた
というコトは他のみんなも
同じようになっている
可能性がかなり高いわね。


先を急ぐのが先決かな・・・



私が闘技場に向けて
出発したのは
ついさっきのコトだった。


「おはよう
やっと起きたわね」


気がつくと、私は
川のほとりで気絶していた
どうやらセイトが
言っていた事件の
被害にあったらしかった。


「あんまり無視は
するもんじゃなくてよ」


少し声をあらげて
傍らに座っていた
女の人が腰をあげる。


「あなたに指示するよう
頼まれてきた者よ」


そう言うと女の人は
ポケットから
袋入りのクッキーを
取り出した。

きれいな人だな・・・

ミストは見とれている
自分に気付いて
我に返った。


「私の顔に何かついてる?」