「いやいや可笑しいさ
君の勝ち誇った顔を
見ていると
笑いが止まらないよ
ホントに」


クックックッと
必死に笑いを堪える俺
コイツはなんて
無様な奴なんだろうか。


「恐怖で頭がおかしく
なったのか・・・
今楽にしてやるからな」


額に汗をびっしょり
かいているゴッツ
焦っているのがみえみえだ。


「もう読むのやめなよ
余計に汗かくよ」


相変わらず
魔力を練っている。

・・・健気だねぇ。






「ねえ、ハゼル
セイトは無事かな?」


相変わらず間の抜けた声で
トードが呟く。


「セイトか・・・
もし、ここにいるのが
俺たちを襲ったみたいな
奴等ばかりなら
俺はアイツの敵に
同情するよ」





なんせ・・・



あいつは
『羊の皮を被った悪魔』
だからな。