「ちいっ!!
小型爆弾で体内の根を
ちぎったっていうのか
どんだけ精密なんだよ・・・
一つ間違えば内出血だぞ」


ぼやきながらも
止血を優先して行っていく

歯で種を噛み砕くと
それを患部に直接塗り付ける
応急手当てだが
無いよりはマシであった。



「爆弾狂ソルト
霞地区を皆殺しにした
恐怖の爆弾魔よ」



まるで褒められているかのように
喜びを素直に顔に出すソルト。

父親以上の火の魔術の才能と
抑えきれない殺戮衝動が
今の彼を突き動かしている

うっすらと涙を流しながら・・・

少なくとも
ナビカの言い方には
一種の同情のようなものが
あったかに思われた。



しかしセイトは違う。



「それで、よくのうのうと
暮らしていれたものだな」



彼もまた・・・
押してはならないスイッチが
入ってしまったようだ。


「殺した奴等に
謝りに逝かせてやるよ」