「コイツ火薬の匂いがすんぞ」


「臭ぇぞ、どっかいけよ」


俺は花火職人の息子。

親父の腕は魔界一と
呼ばれるほどのもので

俺にとっては誇りだった。


それなのに息子の俺は
いつまでたっても
友達一人できず

親父のように
爆発を得意とする火の魔術を
磨くコトすらしなかった。
















いっそのコト・・・


















狂ってしまおうか・・・
































「あ〜あ」


わざとらしく
やっちゃった感を
かもしだすナビカ

あり得ないほど
動揺しているトードとは違い
ハゼルはいたって冷静

うるさいというように
トードをどついていた。


「言ってみろよ」


そう言って
ナビカに対して
挑発的な視線を向ける。

少し間を置いて
早口に告げていくナビカ


「グラコスに入る前から
ソルトの奴、キレた男だったわ〜
それでいて戦闘センスは
グラコスNo.1だしね
扱いにくいったらないわ

でもね・・・

















本当に真剣になったら
負けるコトがないから
置いてあげてるのよ」