「麻遊、明日図書館で勉強しよ!!」
「いいよ!」
待ち合わせ場所と時間だけ決めて麻衣たちと別れた
今は遥翔と並んで歩いている
お互い無言だけど、気まずいって感情はなかった
「…おまえが女子校でよかった」
突然遥翔がそう言った
「何で?」
「その方が安全」
と、意味のわからない発言がかえってきた
「なにが安全なわけ?」
「……知らなくていい」
何度も訊いても答えてくれなかった
「じゃあな…」
「遥翔…!」
とっさに遥翔を呼び止めていた
「ん?」
「…陽新中って共学だけど、可愛い子がいても……その、」
“あたしから離れていかないで”
と、言おうとしたらふわっと抱き締められた
そして耳元で
「俺はおまえしか興味ねぇの
しかも麻遊以外何とも思わねぇしな
……だから、俺はおまえからはなれていったりしねぇから」
普段よりすごい優しい声だった
「うん…」
だからかな?…すごく安心した