「遥翔っ……」
「失せろ」
今までで一番低い声で言った
途端に男どもの顔は青ざめていった
俺は麻遊の肩を掴んでいた男の鳩尾を殴ってから「二度と近づくな」と睨みながら言った
そうしたら「ひっ…!すみませんでした!!」
涙目になりながら走っていった
「麻遊…ごめん
大丈夫か?」
守るって決めたのに、守れなかった
「何で謝ってんの…
遥翔はあたしを守ってくれたよ?
…ありがとう」
「……………」
俺は何も言わずに麻遊を抱きしめた
麻遊の肩はかすかに震えていた
「怖がらせてごめん」
「…大、丈夫だよ」
「ごめん…」