ガラッ



キーンコーンカーンコーン




教室の扉を開けたのと同時にHRの始まりのチャイムが鳴った












「なんだー?お前ら朝から暑苦しいな」








「別にいいだろ?」





みんなからの痛い視線はもちろん感じる











吉岡にも冷やかされた……







「遥翔、降ろして」







さっきよりも少し強く言うと、仕方ないというような感じで降ろしてくれた










「じゃあ、今日の事説明するからよく聞けよー」






「体育祭の事なんだが、予定日が早くなって明後日になった」





「はぁあああ!?」




「なんで!?」



「嘘ー…まだ全然練習してないっていうのに……」





そういう声があちこちから聞こえた





「…だぁーーー!!お前らうるせぇ!なんも努力しようともしないでそんな諦めたような言い方すんのやめろ!!


そんなんだったら、負けるに決まってんだろ…


早まったのは理由があるらしい



でもそんなのに気にしないで全力を出し切れ!!!


それに、もし優勝したら校長からなんかご褒美があるらしいしな?」









「え!?」




''ご褒美''っていう単語が出てきた瞬間、みんなの目の色が変わった







「おーーーーし!!


みんなで頑張るぞーー!!」








「おおおおお!!!」









前よりも、クラス全員が団結した気がした