「照れてんのー?」





さっきとは打って変わってニヤニヤしながら訊いてきた





「照れてないから!!」




そう言っても



「照れない照れない」


全く聞き耳を立ててくれなかった









「遥翔のバカ!!もう知らない!!」






家に入ろうとして背を向けた瞬間






「…世話焼けるな」



その言葉と同時に




「んっ……?」





チュッと小さなリップ音が耳に響いた






「ふっ…真っ赤






じゃあなー」






遥翔はそれだけ言って去って行った







けどあたしはそれどころじゃなかった







キス……された?






あたしが…?遥翔に…?