その時だった
ギイィーーーー…
と音をたてながら屋上の扉が開いた
そして「里奈いる……?」という聞き覚えのある声と姿が見えた
ーーーーーー早由利だった。
「早由利っ!?」
里奈が驚きの声をあげた
「クラスのみんなが呼んでる」
早由利はあたし達をギロッと睨んで里奈に微笑んだ
「あー、行かない」
まさか里奈がそう言うと思ってなかったのか早由利は目を見開いていた
「り、な………?
ねぇ、どうしたの!?
こいつらになんか言われたんでしょ!!?
こんなの…里奈じゃないよっ!!!」
突然、里奈に喚きながら詰め寄って肩を掴んだ
「…っ、いい加減にして!!!
ねぇ、早由利…あんたにあたしの何がわかる?
本当のあたしがどんなのか知らないでしょ。それなのに、勝手にあたしをあんたの中で作らないで」
里奈はそう言って早由利をどけた
早由利は呆然と立ち尽くしていた
…そう、思ってた
「ふっ……ははっ、あははは…!!!!!」
早由利は狂ったように下を向きながら笑い出した
そして、しばらく笑ったあと「あーあ」と言いながらゆっくり顔をあげた