「こんにちはぁ」
田舎のおばあちゃんの家
毎年、お盆とお正月に遊びに来るのが決まり
そんで 親戚が沢山集まるのも決まりだった
「いらっしゃ-い
よく来たね」
泊まる荷物を2階の部屋に入れて居間でご飯を食べる
「・・・・ばかうま」
おばあちゃんのお好み焼きを凄い勢いで口に入れる
「相変わらず
凄いねぇ、詩乃(シノ)ちゃん」
私の食べっぷりをみて目をぱちくりさせるおばあちゃん
「お姉ちゃん
女じゃないから」
妹の佳代(カヨ)はため息をつきながら私を見る
佳代は中学3年
姉の私が言うのも変だけど凄く綺麗な顔をしてる
彼氏もいない時はない
・・・・長続きはしてないらしいけど
私は高校1年
だ け ど
彼氏出来たことない
まぁとりあえず正反対な姉妹で・・・・
佳代に服を選んでもらい、化粧も叩き込まれて
なんとか外を歩ける状態な私
「おかわり、ちょーだい」
母さんにお皿を渡し、お茶をぐいっと飲み干す
「うはーっ」
またお好み焼きが山ほど乗った皿が私の前におかれる
「ふふっ」
なんて、いい匂い
「お姉ちゃん、キモい」
佳代は小さいお皿にちまちま取りながら食べている
「佳代はネズミか
その食べ方」
ふたたびお好み焼きを口いっぱいに入れる
「・・・・うまっ」
幸せ
その時 ガラガラ
玄関の引き戸が開く音
「お、久しぶり」
お母さんのお姉ちゃんの子供
・・・・いとこの裕(ユウ)兄ちゃんが部屋に入ってきた
1年ぶりくらいに会う
まぁ裕兄ちゃんはとてつもなくイケメン
本当にイケメン
家に女の子が花束を持ってくるくらいに