「ただいまー」



玄関に入ると知らない人の靴があった。



お客さんかな……?
靴を見た感じ、男の人っぽいけど……。



そーっとリビングに入ると、



「あぁ、茉奈ちゃんか……!大きくなったなぁ……」



知らないおじさんが私を見て立ち上がった。




ん?この人私のこと知ってる……?いやでも見たことないよ、こんなおじさん……。



私が不思議そうな表情をするとおじさんがあははっと笑いながら言った。



「覚えてる訳ないか。おじさんは、茉奈ちゃんが小さい頃よく遊んでたんだよ。」



え……?このおじさんと会ったことあるの……?



「何で…?」



「このおじさんはね、茉奈のお父さんの親友なのよ。だからよく遊びに行ってて、茉奈がおじさんになつき過ぎてお泊まりを何回かさせて頂いたことがあるのよ。」



私のお父さんは私が小さい頃に交通事故で亡くなった。



その、お父さんの……?
全然思い出せない。