「……なんですか? これ」
「衣類」
衣類?……服?
──ああ!思い出した!この袋に書かれている金色の文字、どこかで見たことがあると思ったら……!
主に女性ものの服を扱っている、有名なブランドものじゃないか!確か、そこそこ値も張るとか……どうとか。
そんな有名な店の大きな袋を2つも……一体、どれだけのお金を使ったのだろう……?
「……近くの店で買ってきた。いつまでもその格好でいるわけにはいかないだろ」
桐生さんの言う“その格好”とは、高校の制服のことだ。……そうだった。私は誘拐された日から、同じ制服の格好をしていたんだった。
桐生さんが買ってきてくれた服が、ブランドものだということに対しての驚きで、何も言えないまま差し出された袋を受け取り、中を覗き込む。
内心、その有名なブランド店が手掛けた、メイド服やゴスロリ衣装やナース服など、マニアックな服が入っていたらどうしようかと思っていたものの……取り出してみると、案外普通の服だったことに驚く。
……桐生さんは私を愛しているって言っていたけれど、いわゆる夜の営み的な……“そういうこと”をしたいわけじゃ、ないのかもしれない。
否、そういうマニアックな服を着させたいわけじゃ、ないのかもしれない。
「衣類」
衣類?……服?
──ああ!思い出した!この袋に書かれている金色の文字、どこかで見たことがあると思ったら……!
主に女性ものの服を扱っている、有名なブランドものじゃないか!確か、そこそこ値も張るとか……どうとか。
そんな有名な店の大きな袋を2つも……一体、どれだけのお金を使ったのだろう……?
「……近くの店で買ってきた。いつまでもその格好でいるわけにはいかないだろ」
桐生さんの言う“その格好”とは、高校の制服のことだ。……そうだった。私は誘拐された日から、同じ制服の格好をしていたんだった。
桐生さんが買ってきてくれた服が、ブランドものだということに対しての驚きで、何も言えないまま差し出された袋を受け取り、中を覗き込む。
内心、その有名なブランド店が手掛けた、メイド服やゴスロリ衣装やナース服など、マニアックな服が入っていたらどうしようかと思っていたものの……取り出してみると、案外普通の服だったことに驚く。
……桐生さんは私を愛しているって言っていたけれど、いわゆる夜の営み的な……“そういうこと”をしたいわけじゃ、ないのかもしれない。
否、そういうマニアックな服を着させたいわけじゃ、ないのかもしれない。