とある休日。特にすることもない私は、一夜さんの今の仕事場でもある喫茶店・“碧の森”へと足を……運ぼうとしていた。
足を運んでいる途中、私は人通りの多い道路で見てしまったんだ。――見知らぬ女性と、一夜さんが一緒に歩いているところを。
しかも、腕をちゃっかりと組んでいる。いや、組んでいるのは女性の方だけれど、それを拒まない一夜さん。これが噂の“浮気現場を目撃”ってやつですか?!
……いやいやっ、浮気なんて簡単に決め付けちゃいけないよね!一夜さん、そんなことはしないって信じているし!きっと一夜さん、女性に無理矢理腕を組まされている、んだよね?
「……っ」
でも、一度積もり出した不安はどんどん積もっていって……私はいてもたってもいられず、その場を走り去った。
お父さんの前で堂々とプロポーズしてくれた一夜さんのことだから、浮気だなんて有り得ないと分かっているはずなのに……。
「はっ……はっ……」
たくさん走って、走って、そしたらいきなり声をかけられた。
「あれっ?里桜ちゃん?」
足をとめて、声のした方を向く。そこには、喫茶店・“碧の森”の入り口に立つ司さんの姿があった。
足を運んでいる途中、私は人通りの多い道路で見てしまったんだ。――見知らぬ女性と、一夜さんが一緒に歩いているところを。
しかも、腕をちゃっかりと組んでいる。いや、組んでいるのは女性の方だけれど、それを拒まない一夜さん。これが噂の“浮気現場を目撃”ってやつですか?!
……いやいやっ、浮気なんて簡単に決め付けちゃいけないよね!一夜さん、そんなことはしないって信じているし!きっと一夜さん、女性に無理矢理腕を組まされている、んだよね?
「……っ」
でも、一度積もり出した不安はどんどん積もっていって……私はいてもたってもいられず、その場を走り去った。
お父さんの前で堂々とプロポーズしてくれた一夜さんのことだから、浮気だなんて有り得ないと分かっているはずなのに……。
「はっ……はっ……」
たくさん走って、走って、そしたらいきなり声をかけられた。
「あれっ?里桜ちゃん?」
足をとめて、声のした方を向く。そこには、喫茶店・“碧の森”の入り口に立つ司さんの姿があった。