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桐生さんには会えない。──先程の警察の方々の言葉が、頭の中で何度も繰り返しリピートされては消えていく。
私は、桐生さんに伝えたい言葉がある。
桐生さん自身も、夢で会った春香さんも、次に会う時にその言葉を伝えてほしいと言っていた。私はそれを伝えたい、伝えなくてはならない。
次に会う時が何年後になるのか、……いや、もしかしたら何十年後になるかもしれない。どれくらいの時間が流れるか、分からない。
なんにせよ、私は、次に会った時に伝えるんだ。必ず。桐生さんに。──自らのこの想いを。
「里桜ちゃん」
目の前で椅子に腰掛け、1枚の紙に視線を落としている白井さん。
「はい」
私も同じように椅子に腰掛けていて、白井さんの次の言葉を待つ。
「外傷は無いし、内部も問題はないわ。すぐにでも退院出来るわよ」
「本当ですか?!」
「ええ。……これも桐生さんが命懸けで守ってくれたおかげね」
「……はいっ」
私は身体に異常がないかを診てもらうため、色々と検査をした。
そして、今こうして検査結果を白井さんに言ってもらったわけだけれど……特に問題はなく、すぐにでも退院が出来るらしい。
桐生さんには会えない。──先程の警察の方々の言葉が、頭の中で何度も繰り返しリピートされては消えていく。
私は、桐生さんに伝えたい言葉がある。
桐生さん自身も、夢で会った春香さんも、次に会う時にその言葉を伝えてほしいと言っていた。私はそれを伝えたい、伝えなくてはならない。
次に会う時が何年後になるのか、……いや、もしかしたら何十年後になるかもしれない。どれくらいの時間が流れるか、分からない。
なんにせよ、私は、次に会った時に伝えるんだ。必ず。桐生さんに。──自らのこの想いを。
「里桜ちゃん」
目の前で椅子に腰掛け、1枚の紙に視線を落としている白井さん。
「はい」
私も同じように椅子に腰掛けていて、白井さんの次の言葉を待つ。
「外傷は無いし、内部も問題はないわ。すぐにでも退院出来るわよ」
「本当ですか?!」
「ええ。……これも桐生さんが命懸けで守ってくれたおかげね」
「……はいっ」
私は身体に異常がないかを診てもらうため、色々と検査をした。
そして、今こうして検査結果を白井さんに言ってもらったわけだけれど……特に問題はなく、すぐにでも退院が出来るらしい。