この御披露目で、りおは大神一族として正式に認められた。

留恵さんから譲り受けた祖母の指輪も御披露目され、りおの地位は不動のものとなった。


「お義父さん、お義母さんありがとうございます」

「ああ、無事に済んだな」

「よかったわね」




さて、と。

これからが勝負だ。
大神に巣食う狸や狐を炙り出す。



「榊、俺は表に予定通り知らぬふりして出る。親父、兄貴たちを頼むぞ」

「ええ、わかってます」


親父を直接狙える森内ではねえ。
狙いやすいとすれば、まずは俺だ。


「それと、りおから目を離すな」

「承知してます」

「仁、りおの傍から離れるな」


さあ、幕が上がる。

大神組の存続をかけて―――