ざあっ

強い風が頬を撫でる。
髪が風に流れた。

りおの真っ直ぐに見上げる瞳が滲んで泣き顔になった。



―――りおの人生を俺にくれないか


りおの人生を奪うことができる。ただ。
りおの口から、りおの言葉できちんと聞きたかった。