「りお、…腹ん中のガキは無事だ」
え?
「俺が思ったより腹ん中のガキは丈夫らしい…正直…、気を失ったおまえを抱き抱えた時には…覚悟した……」
俯いていた顔をあげるりおを包みこむように抱き寄せた。
「おまえを失うかと思った」
ぎゅっと力を込めて抱き締めると、腕の中でりおが胸にすがった。
「…ごめんなさい」
「無事ならそれでいい」
せつなさで潰れそうになってた気持ちがりおを抱いてると凪いでいく。
穏やかな波へと変わっていく。
細かく震えてた指先をりおごと包み込む。
「ごめんなさい」
「おまえと腹の子が無事なら」
―――それでいい
前髪の毛を掻き分けて額にくちづける。
頬にもキスを繰り返す。
「おまえが愛しい」
「…わたしもだよ」
胸に頬を寄せて涙を溢すりおを抱きすくめる。
俺のすべてでりおへの気持ちを伝えたい…