いきさつを述べると、
「……そうか」
難しい顔で頷いただけだった。
りおに点滴がつけられ、白かった頬に赤みが差す。
「……何かあったら俺を呼んでくれ。少し席を外す」
成田が去って拳を握りしめたままりおをじっと見つめる。
―――頼む
りおを、腹の中のガキを助けてくれ!
なんでもする!
だから。
俺でできることなら何でもする!
だから―――
りおを危険に曝し、腹の中の子まで失おうとしてる。
俺の命と引き換えでいい!
だから、頼む!
―――神様!!
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