ガン!
ガキッ!
「!!」
圧され気味だ。
懐に入り込めない。
親父の気迫が増す。
だが負けられない。
俺はりおと腹の中のガキをこの手で守る!!
渾身の力を込めて親父の気迫を打ち破る。
「!?」
一瞬の差。
親父が力に圧されて体勢を崩した―――
振り下ろした刃が親父の胸に迫る。
「!!」
白い蝶が目の前を横切った。
「り、おっ!!」
体が勝手に動いて。
足が前に出る。
舞うように目の前に現れたりおの上で絶叫する。
飛び込んできたりおに振り下ろす太刀が迫る。
―――間に合わない
避けきれない!!
避けられない!!
「りおっ!!」
―――避けきれない