りおが向かった二神まで先回りして、そこでりおがタクシーに乗り到着したのを確認した。
タクシーを降りたりおの表情は複雑で、泣きそうにも見えた。
俺に全く気づかず運転手に礼を言って病院内へと入って行く。
りおの後に次々に腹の大きな女が幼子と一緒に二神の門を潜っていく。
ひとり。
母子手帳を嬉しそうに眺めた女が膨らんだ腹を撫でて出てきた。
ふたり。
カップルで出てきた指には真新しい白金のリングが光っていた。
さんにん。
生まれて間もない赤子を抱いた男女が微笑み合いながら出てきた。
―――俺の未来
りおとこうあって欲しい。