「……どうだ、気分は?」

「うん、大丈夫。軽い風邪みたいでぐっすり眠ったら良くなったから」

「そうか。なら良かった」

「あの、……奏さん」

「ん?」

「心配かけて…ごめんなさい」


すまなそうに眉尻をさげたりおが小声でごめんなさいと言った。


「……元気になったらそれでいい」

「うん。ありがとう」


そう小さく答えた腕の中にいるりおを抱き締める。


昨日盗み見たビタミン剤は見なかったことにしたい。

具合が悪くないならそれで良かった。


りおの長い髪を撫で、首筋にくちびるを落とす。



「……りお」


体がりおを求めてる。


「……りお」

「……ぁ、」


温かくてキツイ内に身を沈め、甘い吐息を漏らすくちびるをキスで塞いだ。

ピクン

りおの体が跳ねシーツを握りしめる。


抱きたいと思う女はりおだけだ。
俺を狂わせるのはおまえだけだ。


「……りお」






おまえだけだ。