『では、私はそろそ「あ!!そうだ!!」
―――嫌な……予感がする。
「貴方、今日は何か予定はある?」
……やっぱりな。こんな事だと思った。
『あー……すみません。今日は少し……』
予定は無いが、丁重に断りを入れた直後。
「っ!?きゃっ!フルーフ!?」
『……邪魔だ』
雑魚だったから簡単に終わったか…
私の足元に倒れている、突然少女に襲いかかった大きな狼。
これは、【フルーフ】と呼ばれている。
まあ、魔物というか、獣というか…
ともかくそういう類のものだ。
フルーフは全長50mを越すものから、20㎝のものまで、大きさは様々。
また、昆虫類は勿論、魚類や鳥類、更には人型などと種類も多く、何千種を超す、実体不明の物だ。
まさか、こんな山奥にまで存在するとは。
一人で色々と考え込んでいると、突如右手を握られ
「私“ミル”と言います!!貴方のお名前は!?」
と、目を輝かせて尋ねられ、思わず
『キ、キレハだ……』
と、名乗ってしまった。