「もうやめたいっていうのは楓谷の意思だ!無理やりやらせて何がカウンセリングだ!」
 楓谷は俺と先生を見てオロオロしている。
「まだ晴らせていないのです。悩みがある以上、カウンセリングは必要です。」
「必要ない!」
「なぜそう言い切れるのですか?」
「楓谷の悩みは俺が晴らす。」
 先生は驚いて何も言わなくなった。
「神守君・・・?」
 楓谷も驚いていた。
「神守さん、貴方には失望いたしました。」
 先生はため息混じりに言った。
「貴方は・・・人間のクズです!」
 これがカウンセリング・・・?
 こんなので楓谷の悩みを晴らそうとしていた?
 馬鹿にするな。
 こんなので晴らせるわけないじゃないか。
「これが・・・」
「取り消して!」
 楓谷だった。
「今の言葉、取り消して!神守君はクズなんかじゃない!取り消して!」
 楓谷は怒りで目に涙を溜めていた。
「楓谷・・・」
「楓谷さん、貴方もですか?信じられません。」