翌日、俺の隣は空席だった。
 でも昨日と何かが変わっていたことに気付いた。
 机の上にゴミが乗っていた。
 小さなホコリが散らばっている。
 ホコリがたまるほど来てなかったのか?
 いや、でも昨日はなかったしいつも掃除してるはずだし・・・。
「これ、誰かがやったに決まってるよ」
 気付かなかったが、楓谷の席の前に蓬田が立っていた。
「・・・だよな」
 俺は楓谷の机の上にあったホコリを床に落とした。
 周りの奴等は気付いてなかったけどそのおうち気付くだろう。
「これでもマシなほうよね。」
「え?」
 ・・・マシ?
「うん。前は呼び出しとか食らってたし。女子からも男子からも。標的になってた」
 俺は口を紡いだ。
 蓬田は去って行った。
 放課後、俺は保健室へ向かった。
「おい、神守ぃ」
 廊下を歩いていると男子3人が俺に声をかけてきた。
「お前さぁ。楓谷とできてるってホントかよ」
「は?」
「とぼけんなよ!」