俺に・・・会いたかった!?
 なんだろう。
 この気持ち・・・。
 嬉しい・・のか?
「あの・・・。神守君のおかげで、私は自由になれました。」
 楓谷は嬉しそうに言った。
「・・・俺の?」
 楓谷は頷いた。
「昨日、神守君がお父さんに言った言葉でお父さんは大人しくなった。」
「・・・マジ?」
 楓谷は再び頷く。
「ありがとう。」
 楓谷がこの言葉を使ったのは3回目だ。
 俺はこの言葉が急激に好きになってしまった。
「・・・でも。それは一時的なものかもしれない。気をつけろよ。」
「心配ないよ」
 楓谷は優しく笑った。
 コンビニから外に出た。
「まさか来るなんて思わなかった。」
「私・・・。会えると思った」
 どちらも期待はしてたってことか。
 何だか嬉しくなって俺もって俺は笑った。
 すると楓谷は目を逸らした。
「どうかしたか?」