また会える気がしたから。
 この前と同じコンビニでこの前と同じ雑誌を読んでいた。
 楓谷の親父、結局どうなったのかな。
 俺の言葉なんかで動くような奴だったのか?
 でも俺の言葉はどれも曖昧で堅苦しくて。
 説得力に欠けている。
 コンビニで立ち読みをして30分くらいが経った。
 もう、来ないか。
 そう思った矢先、コンビニの自動ドアが開いた。
 また、中に急いで駆けてきた。
「楓谷・・・!?」
 マジかよ。
 奇跡だ。
 奇跡としか言いようがない。
 でも・・・。
 ここに駆け込んできたという事はあのクソジジイに言われたのか。
 やっぱり変わるわけないよな。
「いた・・・!!」
 楓谷が俺に気付いてこちらへ近づいてきた。
 息を切らせ、俺の前で止まった。
「楓谷・・・・。お前、やっぱまだ・・・」
「会いたかった。」
 なんとか落ち着かせて楓谷が言った。
「・・・え?」