「皆様あちらをご注目下さい。」


ホールに入ったとたん私と譲はスポットライトを当てられた。


あちらって私たちのことだね。


私はもう何があっても諦めるつもりだった。


けどさ…



「これより今後東雲社を継ぐ者を皆様に知っていただきたいと思いこの場で発表させていただきます。
 私の愛娘東雲憂の夫ともなる人…碓氷譲くんです。」


「「……。」」


この場合は諦められないよね…?


普通。