「純遊、瑠璃が転入して来るちょっと前に不登校になった」
私は高校一年の途中から、父親の仕事の都合でこの高校に転入してきた。
その時、無口な私に声をかけてくれたのは、萌子さんと萌斗君だった。
「ワケは判らないんだけど、多分あたしの所為なんだよ」
「何で……っ」
「だって、今日久し振りに来てあの態度だよ？……あたしが何かをしない限り、あんな態度にはならないって。」
本当に、そうなのだろうか……？
大した理由何て無いけど、萌子さんが言っている事は違う気がする。
「ほら、ホームルーム始まるよ。席戻りな」
「あ、はい」
