「萌斗君はどんな本がお好きですか?」

「僕は……え、っと…萌子ぉ、僕ってどんな本が好き?」

「知らない。……強いて言えば、絵本?紙芝居?」



その言葉を訊いて、萌斗君はしゅんっと項垂れていた。



萌斗君は可愛らしいお顔に良く似合った性格をしていますが、萌子さんはお顔とは不似合いな性格をしています。



“ぎゃっぷもえ”と言ったモノでしょうか?



「で、如何なさいますか?」

「や、やっぱいいや。ごめんね、荻原さん」

「いえ、ご気になさらず。」