「好き……?」



本を読むのは好き。
せんぱい……好き?



「訳、判りません。」



でも、大体判る。
“好き”が通じ合った後の二人は幸せになるんだ。



―――ガラッ……



「あ、やっぱりもう居るんだ。」

「早いね、おやよう。荻原さん」



声のする方に目を見やると、顔がそっくりな双子が立っていた。