そして半年後。


現在時刻、午後6時過ぎ。




「天野さんは今日も可愛いすね!好きです!大好きです!!」

「あ、はは………」




店の自動ドアが開いて、最初に聞こえた言葉。


発言した主が誰かなんて此処に来た時点で判っているが、一応声が聞こえた方を見遣ると、案の定視線の先に居たのは想い人の手を握ってカウンター越しに迫るバカ男だった。


…たく、毎度毎度よく飽きないなあいつも。


ていうか引かれてるの判ってんのか?


いい加減少しは自分を抑えろよ、と胸中で突っ込んだ。