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その翌日、皆に見送られながら村を出た。
やっぱり無理矢理サーシャに食糧を持たされたけども。


村が見えなくなるぐらいまで歩くと、俺は一度息をつく。
もうサーシャに会いたいと思っている自分がいて、それに呆れたからだ。


どれだけ俺はサーシャが好きなのだろうか。
暫く会えないとわかると、また会いたくなる。


どれだけ欲したらこの欲求は治まるのだろう。


この手で求めてしまったから、それは果てしないと思った。
きっと、際限などないのだろう。

初めて会った時よりも、もっと好きで、もっと愛しいと思っている。


おかしなモノだ。好きなんて感情、わからないと思っていたのに。