「はぁ・・・。」

ため息をつきながら6時間目の授業の準備をした。
あと一時間で、この気持ちを落ち着かせるなんて、絶対に無理だ。

「はい、授業始めるぞー」

チャイムと共に入って来た先生が、早々と授業を進める。

「じゃあ、この問題を~・・早瀬!」

「は、はい!?」

え、待って。全然分かんないんだけど・・・。

「あの~、えーっと・・・あはは」

「お前、話聞いてなかったのか・・・」

「はぃ・・・。」

「どはッ!なにやってんだよカレン~」

クラス中に笑い声が響く。
もちろん、リョウも・・・。

「代わりに~リョウ!」

「はい、X=4です。」

「正解」

リョウが答えたあともなお、止まない笑い声。
最悪・・・。



「じゃあ、今日の授業はここまで。次の問題、聞いてなかった罰だ。早瀬やってこい。」

はぁ!?分かんないんだけど・・・。