「いいから、お前は髪をしろ。」

はいはい、しますよ。
したらいいんでしょ!?

「…って。」

シユウが手にかけたのはリップ。

「メイクするつもり?」

「俺を誰だと思ってるんだ。」

俺様、誰様、騎士様。
…いや。俺様、誰様、王子様、か。

「いいから、こっち向け。」

顎にシユウの指がかけられる。
クイッとあげられた瞳の先には
ダイレクトにシユウが映る。