「でも髪だけでしょ?」

「まぁね、元々葵は大人っぽいから」

麻里奈ちゃんはまた店の奥に戻った…と思ったら、両手に3つのカップを持ってきた。

「麻里奈ちゃん、何それ?初めて見た」

水色の透き通るソーダ水のようなものに、ピンク色のアイスが入っている。

言葉には表しきれないような…そんな綺麗さ。

一瞬、心が切なくなった。

「これ…何年か前に考えたやつなの」

「美海、見たことない」

呆然と立っている美海を見て、麻里奈ちゃんは笑って言った。