「…陽って…さ、いる?」

「陽…って、あのサッカー少年?」

あたしは、首を縦に振った。

「帰ってないかな…」

やっぱり…と思いながらも、少し期待してたのもあって、自然とため息が漏れる。

「葵、何か飲む?あ、オレンジソーダだっけ」

「あはは、覚えてたんだ?」


「ただいま…葵ちゃんー!」

「うっ…」

里紗子ちゃんに、後ろから抱き締められた。

「葵ちゃん久しぶり~!元気だった!?」

「…い…痛い…」

「お母さん…葵、痛そうだけど」